移住

第二の人生


震災が起こるまでは、移住なんてことは考えたことすらありませんでした。
 

311    東日本大震災

 
 震災直後、スーパーやコンビニにも、食料品がない。 飲料水・缶詰・トイレットペーパー・ポリタンク・ガソリン・・ 何処へ行っても無い。
お金を持っていても買えない、都会の弱さを実感しました。
もっと大きな震災が来たら都会は・・ 子ども達は・・・

2012年6月、横浜から徳島県へ移住

我家は夫婦そろって横浜生まれ、横浜育ちの長男長女。
東日本大震災をきっかけに、それまで来た事も無かった徳島県に移住をしました。

私が徳島県を選んだ理由は、いくつかありますが、そのうちの大きな理由は
「作れる自然と場所がある」「作っている人たちがいる」と言う事でした。

農業従事者の平均年齢は65歳以上、このまま3年後、5年後・・・
どうなっていくんだろう?と思ったら、作れる人たちから色々と学んでおかないと!と思い、今ならまだほとんどの人がお元気だから学ばせていただけると思いました。

実際、暮らし始めて高齢ながらお元気な皆さんから本当に多くの事を学ばせていただいています。
都会では、出来た物を買うことが当たり前だった物を、自ら作る。
農作業、お餅とか蒟蒻とか、梅干しとか昔ながらの加工品作りなども習いました。
蒟蒻や梅干しも、原材料から作れるんです!


食べ物の安全性に不安や疑問を持ち、産地を見て選ぶ自分に苦しさを感じました。
子どもを守るためには、産地の選択は仕方のない事なのだけど、
いつもどこかに苦しさがありました。

気になりだしたらきりがなくなりました。

そして決断しました。

自分で作る!!!
自分の目で確かめる!!!

将来を考え、これしかないと思いました。
移住候補地は徳島県に決めました。
親類や友人もいませんでしたが今思うと無謀な選択だったかもしれません。
故郷を離れることは、多くの辛い別れがあり、不安もありましたが作れる土地へ移行。

家族4人、人生1からのスタートです。


農のある生活、家族で畑作業!
畑にお弁当を持って行って、ちょっとしたピクニック。
都会では珍しかったカエルが何処にでもいます。

除草剤を使用しないので、夏は雑草との闘いです。
夏の草刈り作業は炎天下で2週間おき。
農業は休み無し、初めての野菜の収穫!
 
農業の基礎知識も無かったので、わずか半年間ではありましたが、有機農業スクールに通い農業の基礎知識を学びました。
親切な地元の方から畑を借り、教わりながら耕作を始めました。
畑の土壌作りの堆肥は新野町の牛糞堆肥、米糠、微量要素をすき込んだ後に、EM菌・酵母菌などの自作の培養液を散布。
硬かった土がふかふかの柔らかい土壌に変化! 良い土が出来たことだけでも嬉しい!!

種蒔き、苗作りも行い、手間がかかっても無消毒・無農薬で家族が安心して、生でも美味しく食べれる野菜達を作っています。
無農薬有機野菜だから採れたて生野菜を畑で食べると、美味しい!
ブロッコリー、菜の花、大根葉、アスパラ、トウモロコシ、インゲン… 
採ったその場で生で食べられるんです。

我家で作った野菜は都会ではほぼ入手困難だった、正真証明の完全無農薬野菜 です!
都会生活では夢だったことが当たり前にできるようになりました。
子ども達も収穫したその場でパクパクと生で食べています。
小学生の子供達が「苦いから嫌い」と言っていたピーマン、うちで採れたピーマンを食べて「甘い!」って驚いていました。それからお弁当には「ピーマン入れて」って、大好物に!

大きな大根、種は1mmほど、こんな小さな種が大きな大根になるなんて最初は半信半疑でしたが、9月に撒いた種が12月には大きな大根になった時は感激しました。
自然の力は凄い!自然の恵み、偉大さに感謝しました。

自分の畑で耕作することで土の事も野菜の事も把握でき、耕作することで今まで消費者として知らなかった農業の現状も見えてきました。

これからどんな時代になっても、自ら作ることが出来る!は大切だと思っています。
子供達にも無いなら作る!
作れる大人になれるよう一緒に作業を楽しむようにしています。

防災をプラスした子供食堂

移住するきっかけとなった
2011年3月の「東日本大震災」を経験して、日常生活での節約や無理のない備えが、いざという時に家族や自分を守る「防災活動」になる。そんな「防災活動」を取り入れた「子供の食堂」を開催しています。
不定期ですが月1回程度で開催。

<掲載雑誌>2024・1月号
 蓄電池専門誌『RE:CHARGE』 

新野町
移住してきた新野町、田園の中を走る汽車、電車ではなくてディーゼルエンジンの汽車なんです。運航は1、2時間に1本。
ゆるーい時間が流れています。

農作業
農作業は家族でお弁当を持ってピクニック気分。

農作業
子供達は農作業が飽きると軽トラの上で休憩。

農作業
お昼ご飯の当番は子供達。
畑で採れた野菜を使ってピザを焼いてくれました。

田舎の魅力の1つ

安い資金でも夢のパン屋ができました。
ネットでパン屋を始めるには?いくらかかる?
検索!調べてみると、約1000万以上、3000万以上!
なんて検索結果!

なかなか気軽に挑戦なんて難しく感じてしまいますが、
我が家は家庭用オーブン、こね機を購入、10万円でスタートしました。
お借りしている作業場で週に1回テーブルを並べて簡単なパン屋さんをスタート!

ご購入されたお客様から「美味しい!」って言って頂けて、お客様も増えてきたので、
本格的なパン屋営業を計画することにしました。
空き家を見つけて規模を拡大して設備投資。
店舗と工房作りは工務店さんと極力自分でDIY、安く完成させました。

地域の空き家を有効利用。リノベーション!
2017年に新店舗「おやつの小屋」をオープンさせました。

予算的に余裕がなかったので、
機器はネットなどで安く購入、工事は大工さんにもお願いしましたが、極力自分でDIYを行うことでかなり安価で開業することが出来ました。

 

空き家を有効利用することによって地域が活性化!

空き家を有効利用することで夢の実現が安価で可能となります。
地域にとっても空き家が増えると町に活気が無くなりますが、有効利用をすれば人の集まる店舗になって町に人が来るようになり、活気が出てきます。
営業日には町外、市外、県外からも沢山のお客様にご来店頂ける有名な店舗になりました。

最初の頃のパン屋

最初の頃はお借りしていた工場の中に机を並べて、電気オーブン1台で焼けた少量のパンを並べる程度の規模からスタート。娘もお手伝い。

納屋を工房へ

築40年以上かなり疲れていた納屋。
壊さずに中にプレハブ小屋を作るイメージで工房に。
2017年5月

納屋を工房へ

中は綺麗に改装しました。機器はネットで安く購入。この後に業務用オーブンも設置しました。

納屋を工房へ

塗装もして食品工房に変身しました。
保健所の許可も問題なく取得できました。2017年9月

納屋を店舗へ

空き家をお借りすることが出来ました。
トラクターや農機具が入っていた納屋を店舗に改装。
イメージはハイジの山小屋風に!
2017年5月

DIY

極力DIYで仕上げました。
カウンターやテーブル、看板、塗装、照明… などは、ホームセンターやネットで材料を安く購入してDIYで手作り!

DIY

真夏の作業はきつかったけど気合で作業。10月のオープンに間に合わせるよう頑張りました。
2017年8月

店舗完成

毎日朝~夜遅くまで大工作業。
子供達と遊ぶ時間もあまり持てませんでしたが、2017年10月に開店することが出来ました。

パン屋営業

地産地消のパン屋を営業。
特徴の一つは、豊富な食パン類(約10種類が並ぶ)

賑わいの場所へ

毎週火曜日は賑わいの場所になりました。

移住をして驚いた!

徳島県阿南市新野町(あらたの町)

新野町は阿南市の南西部に位置し、桑野川上流域を含め四方を連山に囲まれた盆地のような地形です。
面積の85%は山地になっています。
人口:約3,500人 (平成29年現在)


● 筍
移住をした新野町は良質な筍の産地で、町には竹林が沢山あります。

皆さん当たり前に竹林(山)を持っていて3月中旬頃から筍堀りで町は賑やか。
掘った筍は庭で1時間ほど炊いて1年分の瓶詰めした水煮筍を保存しています。
本当に美味しい筍も新野町に来て知りました。

● 夏祭りの景品
子供達が夏休みに入った7月末に「新野夏祭り」が開催されます。
驚いたのは夏祭りでの景品! 来場者には番号の書いてある抽選券が配られて、1等はなんと「車」(中古の軽自動車)! 2等はスーパーカブでした。
豪華な景品に驚き!

●迫力の花火
夏祭り、秋祭り、他にも1年で数回の打ち上げ花火があります。
川の河川から打ち上げられた花火を近くの橋の上から鑑賞するんですが、その迫力が凄い!
鑑賞している直ぐ近くから打ち上げるので頭の真上で大輪が咲き、大大迫力!

● 田舎は動物の宝庫
都会では見ることが無かった動物が沢山います。
蛙・イモリ・トカゲ・蛇・ネズミ・モグラ・うさぎ・イタチ・ハクビシン・狸・猪・しか・猿・キジ…
蛙は油断していると家の中に入っていたり、育てた農作物が、猪、鹿、猿に食べられたなんて珍しくありません。
動物被害が酷い場合には罠などで捕獲も必要になってきます。
夏は畑にマムシがいるので要注意です。夏でも畑作業は長袖長ズボンが基本です。
毒蛇の見分け方:毒蛇は人が近寄っても逃げません。向かって来ることもあります。

●夏は草刈りに追われる
田舎生活の魅力と言えば、広い庭、畑、田んぼ、ですが、夏は雑草との闘いになります。
とにかく雑草の成長は早いので、夏は2週間おきに草刈りが必要になってきます。
畑や田んぼを幾つも持っている場合は数日おきに草刈りが必要になってきます。

● 徳島は寒い
横浜に住んでいる頃は、四国=南国、なんてイメージでしたが徳島の冬は寒かった。
冬は水道管が凍って水は出ないし、雪も積ります。横浜より寒い気がします。
こちらに来てからダウンジャケットを購入しました。

● 電車では無くて汽車でした。
駅は無人駅、単線、走っているのはディーゼルエンジンの汽車でした。
小さな新幹線?が1度だけ走りました。

● 海は綺麗
どこの砂浜も白浜。海は綺麗で泳いでいる魚が見えます。
子供は初めての釣りでしたが沢山魚が釣れました。必ず釣れます。
防波堤の釣りも誰もいない、貸し切り状態も珍しくありません。

●虫の宝庫
昆虫苦手な息子が昆虫大好きになりました。
夏になると毎日網を持って虫を追っかけ走りまわってます。
都会では珍しいギンヤンマもゲット!捕った後はリリース。

●田舎生活はお金がかからない??
・車
よく田舎で生活をすればお金はかからない!なんて言うけれど、そうとも言えません。
確かに日々の食費は安く済んでいます。お米、野菜は自分で作っているのでスーパーなどで購入することはほぼありませんが、公共交通が頼りにならないので自家用車は絶対的な必需品になります。
汽車は1,2時間に1本。バスも2時間に1本。(あてになりません。)
生活していると家族人数分の車が必要になってきます。
実際に横浜から家族4人で移住してきた当初は自家車1台でしたが、今は3台になりました。
+2台はこちらに来てから購入。普通車1台、軽自動車1台、軽トラ1台
ガソリン給油は1週間に1回以上、車の購入費用、維持費、車検3台分の費用はけっこうキツイです。
ガソリン代の高騰は家計のダメージがかなり大きいです。
田舎生活者にガソリン代補助を検討して頂きたいと思ってます。

・空き家・古民家
よくTVで古民家再生とか良いところだけ放送していますが、なんせ古い家は修繕箇所が次々に出てくるので住んでいると結構出費があります。
雨漏り、瓦交換、外壁補修、ドア、電気関係、雨戸…   ある程度は自分で修理ができないと大変な出費になります。
時間があれば母屋の修理。エンドレスって感じかもしれません。
こちらに来てから工具や材料(木材、修繕材料、電気系統の部品…)は結構購入しました。
雨漏りで屋根に上がって瓦交換やコーキング処理、雨水のとよ修理は自分でやっています。

●阿波踊りの大迫力!
徳島と言えば阿波踊り!横浜で生活していた当時に阿波踊りをTVで見たことがありましたが、TVではその迫力までは感じることがありませんでしたが、実際生で見た阿波踊りは大迫力でした。
大音量の鳴り物と大人数の踊り、優美で美しい女踊り、生で体感する阿波踊りは大迫力です。是非一度は体感してみて下さい。


彩魁企画・「おやつの小屋」

徳島に移住・小さな6次産業

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